ストレスと孤独のスパイラルを緩和する神経機構の解明

犬束歩
(自治医科大学 医学部生理学講座 助教)

2017年8月2日水曜日

やさしい科学セミナー@八王子東高校&自治医科大学

 「ウイルスを使って脳を見る・調べる・操作する」というテーマで、7月26日に八王子東高校で講演を、7月31日に関連した実習を自治医大で行いました。講演と実習をリンクさせ、実習では一人ずつ手を動かしてもらいたかったので7名という少人数でのセミナーです。母校の生徒さんを対象にしたこともあり、スライドを準備しながら自分が高1だった時からの20年を振り返る感慨深いイベントとなりました。楽しかったです!

 やってみると思っていた以上に大変で、自分が話したい研究内容と高校生が理解できる内容とのバランス、遺伝子組換え実験や動物実験のレギュレーションに触れない範囲でどれだけ面白い実験を組めるか、短い滞在時間内で実験の繋がりをいかに保つか、など難しいことがたくさんありました。最初は今の高校生がどんな授業を受けているかも知らない状態だったので、まずはそこから始めました。

 財団さんの経費で高校で現在使われている生物の教科書・資料集を購入させて頂いたのですが、載っている内容の変化に驚きました。一言で言うと、とても細かい。シャペロンもiPSもRNAiもみんな載っているのですね。大学での研究に近い、という意味では良いのかもしれませんが、実験もしないでこの内容を教えられたら全然身近に感じられないのではないかと少し心配になりました。そもそも教える側の高校の先生が自分が実験も授業を受けたこともない内容が含まれている訳ですし。

 実際、講演と実習では実習の方がはるかに反応が良かったです。GFPも細胞も脳も、自分の目で見て、扱って、切ってみると教科書で勉強するのとは違った迫力があります。細かい内容は忘れても、教科書に載っている内容が出来上がるまでの研究の大変さや面白さが少しでも感じられたら幸いです。

 企画をバックアップして頂いた財団広報の方々、および理数イノベーション事業と絡めて生徒さんを募集し、その交通費を捻出して頂いた八王子東高校の先生方にはこの場を借りてお礼を申し上げます。大変ありがとうございました。



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